東京医科歯科大学が加齢による薄毛の仕組みを解明

東京医科歯科大学が加齢による薄毛の仕組みを解明

薄毛はコラーゲンの不足が原因!?

2016年の2月、日本経済新聞にこんなニュースが載りました。

「加齢による薄毛、コラーゲン減が要因。東京医科歯科大学が解明」。

報道番組などでも取り上げられたので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

薄毛や脱毛が引き起こされるのは、加齢によって髪の毛を生やすための小器官である毛包が段階的に矮小化(ミニチュア化)するからだということを、東京医科歯科大学の難治疾患研究所・幹細胞医学分野の松村寛行助教と毛利泰彰特任助教、西村栄美教授らのグループが解明しました。

毛包が段階的に矮小化する要因として、加齢にともなう幹細胞の老化があげられています。

幹細胞が老化すると、細くなった髪の毛がフケや垢と一緒に、皮膚の表面から落剥していくからだということです。

そこで注目されたのがコラーゲンです。コラーゲンには、幹細胞を維持する重要な働きがあり、加齢にともなってコラーゲンが分解されることで、薄毛や脱毛を起こしやすくなることが分かったのです。

というのも、コラーゲンの量が減少することによって、毛包が矮小化してしまうからなのです。

マウスでの実験だけでなく、人間の頭皮の毛包でも、同じ反応が確認できたということで、研究の成果は国際科学誌であるサイエンスにも取り上げられました。

 

コラーゲンを摂取すれば薄毛は改善できるの?

 コラーゲンとはそもそも、主に脊椎動物の腱や靭帯、骨や真皮などを構成するたんぱく質であり、人間の場合、体内のたんぱく質の3割を占めるとされています。

コラーゲンは、髪の毛の成長に大きく関与している小器官である、毛包を守っています。

そのため、コラーゲンが不足することで、抜け毛が起こりやすくなるということが分かってきたのです。

では、積極的にコラーゲンを摂取するようにすれば、抜け毛を抑制することができるのでしょうか。

残念ながら、問題はそれほど単純ではありません。

なぜなら、経口摂取されたコラーゲンは、分解されてアミノ酸へと形を変えるからです。

また、コラーゲンを摂取したからと言って、それが選択的に頭皮に向かうとは考えられません。

同様の理由で、コラーゲンを経口摂取したからと言って、関節痛に効果を発揮することはありません。

ただ、コラーゲンが薄毛を改善するキーとなることは確かです。

そのため、体内でコラーゲンが産生されやすい状態にしてあげることが重要です。

そのためには、ビタミンCを積極的に摂ることが重要です。

コラーゲンを産生するためにはビタミンCが欠かせませんし、髪の毛の成長に有効な成分である亜鉛を摂取しても、ビタミンCが不足していれば、髪の毛の健全な成長にはつながりません。

エイジングケアの観点からも、ビタミンCの摂取がおすすめです。

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