フケやかゆみ…頭皮のトラブル、どうやったら防げる?
美髪のためには健康な頭皮が必要です。さらに漢方の世界では、髪は血液の余り物で作られていると言われるほど髪と血液は切っても切れない関係。血流が良いことが頭皮の健康の条件になっていることは、「髪の毛はどこから栄養を得ている?」の回でお話ししました。
けれども、頭皮にトラブルを抱えている人は少なくありません。そのトラブルの原因のひとつに、「代謝」があげられます。
頭皮の悩み「フケ」は30代以降に増加する?
個人差がありますが、肌細胞はおよそ28日周期で生まれ変わります。このサイクルを肌のターンオーバーと呼びます。
年齢を重ねるとこのターンオーバーが鈍くなってしまい、角質が肌表面に残ります。
頭皮の場合にはそこに大きな毛穴から分泌される皮脂や汗が混ざり合い、ラードのような汚れとなってこびりついていることがあります。頭皮のターンオーバーが正常であれば、ごくごく小さい垢となって剥がれるので目には見えません。
それが肉眼でわかるフケとなるのは、ターンオーバーがおかしくなっている証拠。
持田ヘルスケアの調査(2009年)では5人に1人が「頭のかゆみ・フケ」を悩みとしてあげているそうですが、実態はもっと根が深そうです。自己申告ではなく、プロが診断した調査を花王が報告しています。
この花王の調査によると、実に7割の人にフケや炎症、吹き出物などのトラブルが見つかったそう。この調査には12歳から69歳までが含まれていますので、代謝が鈍ってくる30代以降では、さらに数字が上がりそうです。
フケなどの頭皮のトラブル防ぐために、できること
では、代謝が鈍り、落ちてしまっている頭皮のターンオーバーを上げるにはどうしたらよいかというと…一にも二にも「正しいシャンプー」を行うこと。
毛穴の周囲や髪の付け根にこびりついている皮脂汚れを落とし、頭皮表面をクリーンに保つことです。
シャンプーに関しては、「きちんと洗えていない」人がほとんどですから、まずはシャンプー方法を変えるだけでも、ターンオーバーが整い始めます。
また、顔のお手入れと同様に、ターンオーバーを促す成分入りの化粧品を使うのもおすすめ。たまりがちな古い角質を取り除き、健康なサイクルへと導いてくれます。
また、有効なのが適度な運動と頭皮マッサージ。
特に運動は大切な要素です。
これも肌と同じですが、表情筋のない頭皮の血流は、心臓のポンプ運動が頼りです。酸素や栄養を運ぶ血流をよくすることは、高価な頭皮ケアコスメを塗ったり自分でマッサージをするのと同じくらい、あるいはもっと効果的です。
バスタブに浸かり、汗をかくのも同じように有効な手段です。
こういったお手入れや運動を取り入れれば頭皮のターンオーバーが正常になり、一ヶ月〜数ヶ月でふかふかの極上頭皮へと変化します。