髪のコシ・ハリはお手入れ次第! – 髪の仕組み②
前回はキューティクルについてお話ししましたが、今回はその下にある「コルテックス」と呼ばれる層についてのお話です。
のり巻きでいえばご飯にあたる、髪を構成する大きな部分で、毛髪の85%から90%がコルテックスです。その成分は、ほとんどがケラチンというタンパク質。ロープ状になったケラチン繊維が何本かねじり合わされ、それらがまたねじり合わされて…という形で、細い繊維をよることで大きな縄ができるように、何本もの繊維が集まってコルテックスを構成しています。
ですから、縦に引っ張る刺激には比較的強いものの、横方向の刺激にはやや弱く、裂けてしまった場合は目に見える枝毛となるわけです。
また、繊維の間に水分やメラニン色素を抱え込むので、髪の潤いや色を決めているのも、コルテックス部分だといえます。
繊維と繊維の間は比較的軟らかい種類のケラチンから構成されており、潤いや栄養分を髪の内部に伝える役割も果たしています。
そして、このコルテックス部分も、キューティクルと同様に日々ダメージを受けています。
外側のバリアであるキューティクルが損傷すれば、内部からタンパク質が流出してしまうのは当然のこと。日々のドライヤーやブラッシングはもちろんですが、寝ている間にこすってしまうなどの摩擦でも、コルテックスのタンパク質が失われると言われています。
お手入れをすることで蘇るコルテックス
前回のキューティクルのお話で「髪の毛は死んだ細胞なので、キューティクルを再生させるのは不可能」とお伝えしましたが、このコルテックス部分は成分を入れこみ、補強することができます。
正しい方法でふさわしい成分を入れこんでいけば、しなやかさや水分量が目に見えて変わってくるのです。ダメージで悩んでいる方も、お手入れに励めば確実に手応えが感じられるはずです。
髪のコシ・ハリのために、トリートメントを
一般的に、「髪のお手入れ」といった場合、キューティクルとコルテックスのケアを指すことになります。
中でもコルテックスは、毛髪の太さやコシ、ハリに関わる部分なので、トリートメントの使い方は重要です。
トリートメント剤はしっかり浸透させると次第に髪が軟らかくなります。ハリ感を出したいならトリートメント剤は少なめにするなど、自分の髪の状態に応じた使い方があります。