シャンプー剤の選び方!シリコンは悪者?
皆さんがよく勘違いされているシャンプーの選び方…それは、「指通りや洗い上がりでシャンプーを選ぶ」というもの。
ダメージ修復やツヤ・ハリのアップ、しっとりさらさら…。いずれも耳に心地よく響きますが、シャンプーの目的は「汚れを取り除くこと」。
このプロセスで「与えるケア」まで求めるのは、まったくの的外れです。
「落とすケア」と「与えるケア」が違うのは、肌と同じこと。お肌のお手入れでは、クレンジングや洗顔では美容液入り成分ではなくてもOK。たっぷりの美容成分を与えるのは乳液や美容液の役割なのです。頭皮や髪にも同じことが言えます。
もちろん濡れているときのほうが髪は傷みやすいので、髪がギシギシしたり、指がひっかかってしまうほどテクスチャーが悪いのは問題です。
けれど、洗浄成分を配合して、同時に髪をしっとり潤すというのは至難の業。それならば、シャンプーで頭皮の汚れをきちんと落とし、トリートメントで髪をしっかり保湿する、というのがベストです。
ノンシリコンシャンプーの方が良い?
ちなみに、「ノンシリコンシャンプーのほうがいいのですか?」という質問をよく受けますが、私はシリコンを悪者とは考えていません。
シリコンは、美容の分野において、手触りをなめらかにしたり表面をつるんと整えてくれる優秀な成分。メイクアップ製品でも肌触りをよくするためにシリコンを配合しているものはたくさなります。
ヘアケア製品にシリコンが入っていること自体が問題になるわけではありません。
死んだ細胞である髪は修復できませんから、その表面をキレイに整えて見せるための素材としてシリコンを使うのは、理にかなっています。
ただし、さきほどの話で言えばシリコンは「与えるケア」のためのもの。「落とすケア」であるシャンプーには無くても構わない、というのがこの本の結論です。
私が自身のブランドを開発するときには、ノンシリコンにしました。
頭皮を清潔にする、というシャンプー本来の目的に忠実になったとき、シリコンは不要だと判断したからです。
ご自身のテクスチャーの好み、頭皮ケアの必要性に合わせて選んでいただければと思います。
シャンプーも泡立ちがすごい良いものがいい?>NO!
ちなみに、シャンプーの場合、泡立ちの良さは洗浄力の目安になります。髪や頭皮の乾燥が目立つ方は、あまり泡立たないシャンプーを選ぶのもいいでしょう。シリコンよりも、洗い過ぎによる乾燥、つまり強過ぎる洗浄剤のほうが、頭皮と髪を傷める原因となってしまいます。
また、泡立ちがよすぎるシャンプーは、すすぎ残しが発生しやすいという点では考えものです。
シャンプーや石けんは基本的に「汚れを落とす」剤ですから、肌や髪に残してしまうとトラブルの原因になります。顔と違い、髪の毛がある分すすぎ残しが発生しやすいので、たっぷりの泡を立てる必要はないと考えています。