「髪の毛は自然乾燥が一番」に根拠なし!
「ドライヤーの熱がいちばん髪に悪いから、自然乾燥しているんです」という声をしばしば聞きます。
確かに毎日一定の時間ドライヤーを当てていたら、髪が傷みそう…というイメージはわかります。けれど、この「ドライヤー悪玉説」は、かなり昔のもの。10年も同じドライヤーを使っているというならいざ知らず、ここ数年で登場したドライヤーは温度が上がりすぎず、しっかりと風のパワーで乾かすタイプが主流です。
また、ものによっては「頭皮ケア」のモードがあるほど、頭皮のことも考えて設計されています。
ドライヤーが髪を傷めるとしたら、それはひとえに「使い方の間違い」
ドライヤーと髪の距離が近すぎたり、同じところにずっと風を当てっぱなしだったりすれば、髪が傷むのも当然です。正しい方法で髪を乾かせば、ダメージを心配しなくて大丈夫です。
ここで説明したいのは、ドライヤーによる傷みよりむしろ、「自然乾燥のマイナス面」です。「自然に任せるのがいちばん」と思っていらっしゃる方が少なくありませんが、髪や頭皮にとっては自然乾燥のほうがダメージが大きいのです。
濡れたままの髪は、雑菌の温床!
まず第一に、濡れたままの頭皮を放置しておくと湿気がこもります。湿気と、それに皮脂というエサがあれば雑菌が繁殖するのは時間の問題。
髪に遮られて暗く、温かい状態が保たれていますから、放っておくとすぐに不潔な状態になってしまいます。
特に日本のように湿度が高い国で、夏に放置しておくのは危険です。雑菌が繁殖してニオイが発生したり、かゆみが生じてしまうので、頭皮は一刻も早く乾かしてください。
キューティクルがぼろぼろに…!
第二に、髪は濡れた状態だとキューティクルが開き、無防備な状態になっています。そのままでは動いたり触ったりという摩擦を受けるたびにキューティクルが傷つき、髪そのもののダメージも広がってしまいます。
中には「夜洗って、濡れたまま寝てしまう」なんて猛者もいますが(私も、若い頃はそんな失敗をしていました!)、これは厳禁。枕と頭の間に挟まれて、開いて無防備なキューティクルがぼろぼろになってしまいます。
このキューティクル、気温や湿度が高いほど開き、低いほど閉じるという性質を持っています。
ですから髪を乾かす時は、最後に冷風を当てるのが鉄則。これでキューティクルを引き締め、髪の表面をなめらかに保ち、ダメージに対する備えもできるのでぜひ行ってください。